ホームデノボ合成

HEALTH WORDS / 用語解説

デノボ合成

De novo synthesis

デノボ合成とは、生体物質などをより簡素な前駆体や構成要素から新しく構築する生合成経路や化学的プロセスのことを指す。1

生物学および生化学の文脈において、デノボ合成はアミノ酸や核酸(プリン塩基やピリミジン塩基など)、脂質といった生命維持に必須の分子が、既存の代謝中間体や単純な分子を出発点としてゼロから作り上げられる現象を網羅している。2

例えば核酸の代謝において、プリンヌクレオチドやピリミジンヌクレオチドのデノボ合成経路は、リボース5-リン酸などの前駆体から出発し、多段階の酵素反応を経て新しいヌクレオチド環を完成させる。3

この経路は、食事などから摂取された分解物を再利用するサルベージ回路とは対照的であり、細胞内の核酸プールを維持する上で根本的な役割を担っている。

また、ゲノム科学やバイオインフォマティクス、合成生物学の領域におけるデノボ合成(デノボシークエンシングやデノボアセンブリを含む)は、既存の参照配列を利用せず、実験的に得られたショートリードの塩基配列情報のみからゲノムやトランスクリプトームの全体像を再構築する手法を意味することもある。4

このように、デノボ合成という概念は古典的な代謝経路の解明から最先端の人工遺伝子構築技術に至るまで、生命科学の幅広い分野において基盤となる極めて重要な用語として広く使用されている。2

参考文献・出典

  1. 国立国会図書館インターネット資料収集事業: https://warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/11211186/www.nips.ac.jp/contents/release/old/2007/071016.html ↩
  2. J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター: https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=201302242137152019 ↩1 ↩2
  3. J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター: https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=200906061144214436 ↩
  4. J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター: https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=202202028680796332 ↩