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HEALTH WORDS / 用語解説

フザリウム・アジアティカム

Fusarium asiaticum

フザリウム・アジアティカムは、植物体内で生育する過程においてマイコトキシン(カビ毒)を産生する特性を有している。1 この菌が産生する代表的なマイコトキシンとしては、ニバレノールやデオキシニバレノールといったトリコテセン系の毒素、およびゼアラレノンなどが挙げられる。1 これらの化学物質は耐熱性が高く、通常の調理や加熱処理では分解されにくいため、穀物の収穫後における汚染が問題視されている。1

自然界においては、主として温帯地域の湿潤な環境下で麦類や稲などの作物に感染機会を広げる。2 感染を受けた植物は、穂の部分が枯死したり白穂化したりする症状を示し、農業上の大きな減産要因となる。1 また、収穫物の外観品質著しい低下を招くだけでなく、食用や飼料用としての安全性を脅かす要因ともなる。1

生物学的外観および遺伝的特徴の研究も進められており、近縁種であるフザリウム・グラミネアルムなどとともにフザリウム・グラミネアルム種複合体を構成する主要な種の一つとして位置づけられている。2 地域的な分布特性として、アジア圏の稲作地帯において高頻度で分離される傾向が科学的調査によって確認されている。2

人間および家畜がこれらの毒素に汚染された穀物を長期にわたり摂取した場合、急性中毒や慢性中毒を引き起こすリスクがある。1 そのため、国や国際機関では農産物中のカビ毒に関する基準値を設定し、流通前における検査やモニタリングを実施して健康被害の未然防止に努めている。1 さらに、農業現場においては、耐病性品種の導入や適切な農薬散布、輪作の実施などによる総合的病害虫管理が行われている。1

参考文献・出典

  1. 農林水産省: https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/mycotoxin/um.html ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8
  2. J-GLOBAL: https://jglobal.jst.go.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=200902047814643034 ↩1 ↩2 ↩3