HEALTH WORDS / 用語解説
ホモロジー
Homology
ホモロジーとは、生物学において共通の祖先に由来する器官や遺伝子などの構造が、進化の過程でそれぞれの適応に伴い異なる形態や機能をとるようになった場合の、その相同性を指す用語である。1
進化生物学や比較解剖学において、ホモロジー(相同)は異なる生物種の間で祖先から受け継いだ形質の共通性を見出すための重要な概念である。2
例えば、ヒトの上肢(腕)、クジラの前肢(ヒレ)、鳥類の翼は、外見や機能は著しく異なっているが、骨格の配置や発生学的な起源においては共通の祖先の構造に由来するため、これらは互いにホモロジーの関係にあるとされる。1
このように相同な器官は、自然選択や環境への適応を通じてそれぞれ異なる方向へ形態進化を遂げた結果として生じるものであり、これを収斂進化における相似(アナロジー)と区別して理解することが生物進化の理解において不可欠である。2
また、分子生物学やゲノム科学の領域においてもホモロジーの概念は広く用いられており、異なる生物のゲノム間で塩基配列やアミノ酸配列に有意な類似性が認められる場合、それらのDNA配列やタンパク質は共通の祖先遺伝子に由来する相同遺伝子(ホモログ)であると判断される。1
参考文献・出典
- 国立遺伝学研究所 遺伝学普及会: https://nig-ch.nig.ac.jp/column/evolution/04 ↩1 ↩2 ↩3
- 国立科学博物館: https://www.kahaku.go.jp/research/db/zoology/db/homology.html ↩1 ↩2