HEALTH WORDS / 用語解説
ポリヒドロキシ酪酸
Polyhydroxybutyrate
ポリヒドロキシ酪酸とは、多くの微生物が細胞内に蓄積する生分解性プラスチックの一種であるポリエステルである1。
ポリヒドロキシ酪酸は、バクテリアなどの微生物が栄養源の不均衡な条件下でエネルギーおよび炭素の貯蔵物質として生合成する天然由来の高分子化合物である1。
化学構造としては、3-ヒドロキシ酪酸がエステル結合によって多数重合した熱可塑性ポリエステルであり、その優れた特徴として自然環境下における高い生分解性が挙げられる1。
土壌中や海洋などの自然環境において、微生物が分泌する酵素によって水と二酸化炭素へと完全に分解されるため、従来の石油由来プラスチックによる環境問題を解決する代替素材として期待されている1。
医療分野においては、その優れた生体適合性から、体内で自然に分解・吸収される縫合糸や人工血管、ドラッグデリバリーシステム(DDS)の基材など、様々な医療機器や医薬品製剤への応用研究が進められている2。
このように、ポリヒドロキシ酪酸は環境負荷の低い次世代の生分解性プラスチックとしてだけでなく、人体の健康や医療技術の発展にも寄与する機能性素材として、学術界および産業界から広く注目を集めている2。