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HEALTH WORDS / 用語解説

半夏白朮天麻湯

Hangeshirakutentmato

半夏白朮天麻湯とは、日本の伝統医学において用いられる漢方薬(方剤)の一つであり、主に胃腸の働きを高めつつ水分代謝を調整し、頭痛やめまいなどの症状を改善する目的で使用される方剤である。1

本方剤は、『医方集解』などの古典に収載されている方剤を典拠としており、現代の医療現場においても医療用医薬品として広く臨床応用されている。2

構成生薬としては、半夏、白朮、天麻をはじめ、生姜、陳皮、茯苓、黄耆、人参、麦芽、蒼朮、沢瀉、黄柏、甘草などが含まれることが多いが、製品の規格や処方のバリエーションによって一部異なる場合がある。2

中医学および漢方医学の病態概念においては、脾胃の機能低下に起因する痰飲や水毒が頭部へ停滞することによって引き起こされる諸症状に対して適応される。1

具体的には、胃腸虚弱な体質で食欲不振や軟便、下痢傾向があり、それに伴って頭痛、めまい、ふらつき、立ちくらみ、あるいは重頭感などを訴える患者に対して選択される。2

薬理学的あるいは臨床医学的な研究においては、脳循環障害や内耳性の平衡感覚異常、さらには自律神経失調症やメニエール病などに伴うめまい症状に対する有効性が検討されてきた歴史がある。2

投与にあたっては、患者の証(体質や症状の現れ方)を十分に診断する必要があり、特に胃腸の消化吸収機能を立て直す補気健脾の作用と、水湿を取り除く利水の作用のバランスが重視される。1

副作用としては、構成生薬に含まれる甘草の長期投与や大量投与に伴う偽アルドステロン症、あるいは生薬全般に起因する発疹、発赤、かゆみなどの過敏症、胃部不快感、悪心、下痢などの消化器症状が発現する可能性があるため、医師や薬剤師などの専門家による適切な管理のもとで使用されることが求められる。2

参考文献・出典

  1. 一般社団法人日本東洋医学会 学術部用語委員会: https://www.jsom.or.jp/medical/ebm/glossary/pdf/131.pdf ↩1 ↩2 ↩3
  2. 独立行政法人医薬品医療機器総合機構: https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuSearchDetail/ResultOutputPdf/450123_5200005D1037_2_04 ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5