HEALTH WORDS / 用語解説
無菌状態
Aseptic condition / Asepsis
無菌状態とは、微生物が一切存在しない、または生きた細菌、ウイルス、真菌などの病原体が完全に排除された状態を指す。1
医療や生物学の研究分野において、この状態の維持は感染症の伝播を防ぎ、実験の正確性を担保する上で極めて重要な要素となる。
臨床医学や外科学の現場においては、患者の体内に細菌などの微生物が侵入することを防ぐため、厳格な無菌操作(Aseptic technique)が実施される。2
手術室やクリーンルームなどの特殊な環境では、HEPAフィルターを用いた空気清浄システムや、紫外線照射、化学物質による消毒・滅菌処理が組み合わせて用いられ、空間全体の無菌状態が維持または管理されている。
微生物学や細胞生物学の実験室においては、培養基や実験器具に雑菌が混入するコンタミネーションを防ぐ目的で、オートクレーブによる高圧蒸気滅菌や乾熱滅菌が行われた器具が使用される。
また、実験動物学の領域では、外界の微生物から完全に遮断された環境で飼育され、一切の微生物を保有しない無菌動物(Germ-free animal)を用いた免疫学的あるいは栄養学的な研究が行われており、宿主と共生細菌との相互関係を解明するための基礎データを提供している。3
参考文献・出典
- 厚生労働省 厚生労働省用語解説: https://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/12/h1203-1号.html ↩
- 厚生労働省 医療安全推進者ネットワーク: https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/anzen/h23/dl/shiryou4_1.pdf ↩
- 国立国会図書館 国立国会図書館サーチ: https://iss.ndl.go.jp/books/R000000004-I017830605-00 ↩