HEALTH WORDS / 用語解説
雄花
staminate flower
雄花とは、雌しべを欠き、雄しべだけを持つ花のことである。1 被子植物において、花は種子を作るための生殖器官であり、雄しべで作られる花粉を雌しべの柱頭に受粉させることで次世代を残す。2
植物の性表現は多様であり、1つの個体の中に雄花と雌花の両方が生じる雌雄同株の植物と、雄の株と雌の株が別々である雌雄異株の植物が存在する。3 雌雄同株の代表例としてはトウモロコシやカボチャ、マツなどが挙げられ、雌雄異株の代表例としてはイチョウやホウレンソウ、アオキなどが知られている。4
雄花の最大の役割は、雄しべの葯において減数分裂を経て花粉(雄性配偶子)を生産し、これを散布することにある。5 花粉は風によって運ばれる風媒花や、昆虫などの動物によって媒介される虫媒花などの受粉様式に応じて、それぞれ特有の形態や構造に適応している。6 一般的に雄花は、受粉後に果実や種子を肥大化させる必要がないため、雌花と比較して花被や花弁が小さめであったり、花粉の放出が終わると速やかに落花したりする傾向が見られる。7
また、ウリ科などの一部の植物では、同一個体内において環境ストレスや栄養状態、日照時間などの外的要因によって雄花と雌花の分化比率が変動することが知られており、植物ホルモンであるエチレンやジベレリンなどがその性別の決定や分化の調節に深く関与していることが分子生物学的な研究によって明らかにされている。8
参考文献・出典
- 植物図鑑: https://matsue-hana.com/hanamame/oshina.html ↩
- 生物学用語辞典: https://www.ibse.kanagawa-u.ac.jp/res/lab/bio/bio-glossary.html ↩
- 植物学リファレンス: https://www.kahaku.go.jp/research/db/botany/glossary/index.html ↩
- 理科年表オフィシャルサイト: https://www.rikanenpyo.jp/kiwame/science/sci_01.html ↩
- 日本植物学会用語集: https://bsj.or.jp/jp/glossary/ ↩
- 日本生態学会誌: https://www.ecology.or.jp/jses/glossary.html ↩
- 植物生理学会データベース: https://jspp.org/hiroba/q_and_a/detail.html?id=4562 ↩
- 日本農芸化学会誌: https://www.jstage.jst.go.jp/browse/kagakutoseibutsu/-char/ja ↩