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HEALTH WORDS / 用語解説

CYP2A

Cytochrome P450 2A subfamily

CYP2Aとは、生体異物の代謝や内因性物質の酸化に関与するシトクロムP450 (CYP) ファミリーの一つである。1

CYP2Aサブファミリーに属する酵素群は、主に肝臓で発現し、様々な薬剤、ニコチン、発がん物質などの代謝において重要な役割を果たしている。2

ヒトゲノムにおいては、CYP2A6、CYP2A7、CYP2A13などの遺伝子が第19染色体の長腕 (19q13.2) に位置する遺伝子クラスターとして存在している。1

このうちCYP2A6は、タバコの主成分であるニコチンの主要な代謝酵素として広く知られており、ニコチンをコチニンへと変換する反応を触媒する。2

CYP2A6の酵素活性の強弱や遺伝子多型は、個人の喫煙行動やニコチン依存症のなりやすさに深く関与していることが臨床薬理学などの研究で示されている。2

また、CYP2A6はニコチン以外にも、クマリンや一部の抗腫瘍薬、殺虫剤などの基質を代謝することが知られており、薬物動態学において重要な分子の一つである。2

一方、CYP2A13は肝臓よりも肺や気管支などの呼吸器系組織で比較的高く発現しており、タバコ煙に含まれる発がん性物質である4-(メチルニトロソアミノ)-1-(3-ピリジル)-1-ブタノン (NNK) の活性化に関与している。3

このように、CYP2Aサブファミリーの各分子種は、薬物代謝のみならず、発がん物質の代謝的活性化や化学物質毒性の評価においても医学および毒性学の分野で重要な研究対象となっている。3

参考文献・出典

  1. NCBI Gene: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/gene/1548 ↩1 ↩2
  2. PDB-100: https://pdb100.rcsb.org/scsc/protein-view/cytochrome-p450-2a6 ↩1 ↩2 ↩3 ↩4
  3. NCBI Gene: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/gene/1583 ↩1 ↩2