HEALTH WORDS / 用語解説
ENPP3
Ectonucleotide pyrophosphatase/phosphodiesterase family member 3
ENPP3とは、ヌクレオチドのピロリン酸結合やリン酸ジエステル結合を加水分解する酵素であるエクトヌクレオチド・ピロファスファターゼ/ホスホジエステラーゼファミリーに属する膜タンパク質の一つである。1
ENPP3は、細胞外のヌクレオチド代謝において重要な役割を果たしており、ATPやADP、UTPなどの塩基性リン酸化合物を加水分解してAMPやUMPなどを生成する働きを持つ。2
ヒトにおいてENPP3はENPP3遺伝子によってコードされており、この遺伝子は染色体上の特定の領域に位置している。2
ENPP3は、従来CD203cという表面抗原としても知られており、特に好塩基球や肥満細胞の細胞膜上に高発現することが確認されている。3
そのため、アレルギー反応における脱顆粒の指標や、好塩基球活性化試験などの免疫学的な検査および診断マーカーとして利用されることがある。3
また、ENPP3の発現は免疫系細胞だけでなく、一部の消化器系組織や腎臓などの上皮細胞、さらには特定の腫瘍組織やがん細胞においても観察されている。2
ヌクレオチド代謝を介した細胞外のシグナル伝達やプリン受容体を介した生理学的反応の調節に関与していることから、ENPP3は炎症や免疫応答、腫瘍化のプロセスにおける機能解析が進められている。2
参考文献・出典
- 遺伝子疾患情報リスト - 難病情報センター: https://mhlw-grant-niph.jp/database/detail?from=0&is_search=1&keyword=ENPP3&s=0&type=1&id=202119102A ↩
- NCBI Gene: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/gene/5169 ↩1 ↩2 ↩3 ↩4
- 造血器腫瘍アトラス - 造血器腫瘍病理学会: https://www.shuzokki.jp/atlas_index.php?id=5d15a51c91102 ↩1 ↩2