健康用語WEB事典

DNA二本鎖切断(double-strand break : DSB)

遺伝子を構成するDNAに生じる損傷。螺旋状の二本のDNAが同じ位置でどちらとも切断された状態となる。放射線電離放射線)の被曝がんに対する化学療法によって生じる。

細胞にとって最も脅威となるDNA損傷であり、修復されずに蓄積すると遺伝情報の消失や染色体転座細胞死の原因となる。*1

Ⅱ型トポイソメラーゼによるDNAの複製や転写染色体分配などの正常な触媒作用の際にも一時的にできるが、通常、これは後に修復される。この再結合に失敗することでもDNA二本鎖切断が残る。*2

重粒子線によっては複数のDNA二本鎖切断が近傍に同時に生じる場合が多く、これはコンプレックスDSBと呼ばれる。*3

*1展望 ヒト細胞におけるDNA二本鎖切断の修復 黒沢綾 足立典隆: https://www.jrias.or.jp/books/pdf/201405_TENBO_KUROSAWA_ADACHI.pdf
*2放生研ニュース ヒトの染色体DNAは、放射線被曝しなくてもふだんから頻回に2重鎖切断される: http://www.rbc.kyoto-u.ac.jp/wp-content/uploads/2017/09/RBC158-2.pdf
*3東北大学加齢医学研究所 DNA二本鎖切断の修復反応における新規機構の研究: http://www.idac.tohoku.ac.jp/idac2014_se/ja/joint/product/pdf_h27/32.pdf

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このページの最終更新日時: 2019-11-29 (金) 11:43:14