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HEALTH WORDS / 用語解説

α-リポ酸

α-lipoic acid

ジオチランを含むヘテロ環式化合物。6位に不斉炭素を有するキラル分子であり、天然に存在するα-リポ酸はR体。1

α‐リポ酸の化学構造

2つの硫黄(チオ)を含むオクタン酸の誘導体であることからチオクト酸とも呼ばれる。体内でジヒドロリポ酸に還元される。

分子内に2個の硫黄原子を含む脂肪酸(オクタン酸)の誘導体であり、ミトコンドリアに局在する4つの酵素複合体に必須な補酵素であることが知られています。それらの酵素複合体は、ピルビン酸脱水素酵素複合体、2-オキソグルタル酸脱水素酵素複合体、グリシン脱炭酸酵素複合体、分岐鎖ケト酸脱水素酵素複合体であり、呼吸代謝系において中心的な役割を担っています。2

牛や豚の肝臓や心臓、腎臓、野菜ではトマト、ジャガイモ、ホウレンソウ、ブロッコリーなどに含まれる。抗酸化作用やミトコンドリアでピルビン酸デヒドロゲナーゼ複合体の補酵素となりエネルギー産生を促進する作用を持つとされる。34

また、ピルビン酸及びα-ケトグルタル酸の酸化的脱炭酸機構の補酵素として働き、コカルボキシラーゼ及び補酵素Aなどと協力的に作用する。5

リー症候群(亜急性壊死性脳脊髄炎)や内耳性難聴の治療薬として利用される。また、激しい運動時にα‐リポ酸の要求性が増加するため、その補給のために投与される。商品名はチオクタン。67

副作用としてインスリン自己免疫症候群が報告されている。

α‐リポ酸の投与によってヒトの脳循環における酸素消費の促進が認められている。

参考文献・出典

  1. 金沢大学大学院自然科学研究科 物質科学専攻 エコサイクルシステム 生田直子 R-α-リポ酸-シクロデキストリン包接体の物理化学的特性と応用に関する研究: https://ci.nii.ac.jp/naid/500000929126 ↩
  2. 植物のリポ酸合成/和田・小林研究室: http://hajimewada.c.u-tokyo.ac.jp/Research/Research_LipoicAcid.html ↩
  3. α‐リポ酸とインスリン自己免疫症候群の関係について|東邦大学医療センター大森病院 臨床検査部: https://www.lab.toho-u.ac.jp/med/omori/kensa/column/column20170104.html ↩
  4. α-リポ酸に関するQ&A|厚生労働省: https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/hokenkinou/alipoic-qa.html ↩
  5. 旭川医科大学 チオクト酸アミド顆粒10%「マルイシ」: http://www.asahikawa-med.ac.jp/hospital/pharmacy/db/medis/3/3999011D2041.html ↩
  6. *チオクト酸注25mg「日新」: http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/3999415A2100_1_02/ ↩
  7. 旭川医科大学 チオクタン注射液: http://www.asahikawa-med.ac.jp/hospital/pharmacy/db/medis/3/3999415A2020.html ↩