ホーム癌研究

HEALTH WORDS / 用語解説

癌研究

Cancer Research

癌研究とは、悪性腫瘍(癌)の発生機序、予防、診断、および治療法の開発を目的とした学術的および臨床的な科学的探求の総称である。国立がん研究センターによると、基礎研究から臨床試験まで幅広い領域をカバーしている。1 癌研究の主要な目的の一つは、細胞の遺伝子変異やゲノム異常がどのように腫瘍の形成を引き起こすかを解明することである。日本学術会議の提言においても、基礎生物学的な知見の蓄積が分子標的薬などの革新的な医薬品の開発に不可欠であると指摘されている。2

歴史的に、癌研究は顕微鏡を用いた組織学的な観察から始まったが、現代では分子生物学や遺伝学の進展により、DNA、RNA、タンパク質レベルでの解析が主流となっている。厚生労働省の統計情報や医薬品医療機器総合機構(PMDA)の審査報告書等でも示されているように、ゲノム医療の発展に伴い、個々の患者の遺伝子プロファイルに基づいた個別化医療(オーダーメイド医療)の重要性が増している。3 国立がん研究センター研究所などの研究機関では、癌免疫療法や免疫チェックポイント阻害剤の開発など、免疫系を利用した新しい治療戦略に関する研究が精力的に行われている。4

さらに、癌研究は疫学的なアプローチも包含しており、環境因子、生活習慣、ウイルス感染などが発癌に与える影響を調査している。これによって得られた科学的根拠は、がん検診の精度向上や一次予防のためのガイドライン策定に活用されている。日本癌学会などの学術団体は、基礎研究者と臨床医の連携を促進し、研究成果を速やかに臨床現場へ還元することを目指して活動を続けている。5

参考文献・出典

  1. 国立がん研究センター: https://www.ncc.go.jp/jp/index.html ↩
  2. 日本学術会議: https://www.scj.go.jp/ ↩
  3. 厚生労働省: https://www.mhlw.go.jp/ ↩
  4. 国立がん研究センター研究所: https://www.ncc.go.jp/jp/ri/index.html ↩
  5. 日本癌学会: https://www.jca.gr.jp/ ↩