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HEALTH WORDS / 用語解説

融合タンパク質

Fusion protein

融合タンパク質とは、2種類以上の異なるタンパク質あるいはそのドメインをコードする遺伝子を遺伝子組み換え技術により連結し、単一のポリペプチド鎖として発現させた人工産物、または染色体異常などにより自然界で生成されるキメラタンパク質のことである12。

遺伝子組み換え技術を利用した融合タンパク質は、医薬品の開発や基礎研究において広く活用されている1。 代表的な応用例として、目的とするタンパク質の精製を容易にするために特定のペプチドやタンパク質(タグ)を結合させたタグ付きタンパク質が挙げられる1。 例えば、ヒスチジンタグやグルタチオンS-transferaseなどを標的タンパク質に遺伝子レベルで連結させることにより、アフィニティー chromatographyなどの手法を用いて効率よく精製を行うことが可能となる2。

また、医薬分野においては、抗体の可変領域と他の生理活性物質や細胞傷害性物質を結合させた抗体薬物複合体や免疫毒素、あるいは受容体の細胞外ドメインと免疫グロブリンのFc領域を融合させたFc融合タンパク質などが開発されている1。 これにより、血中半減期の延長や、特定の受容体に対する親和性の向上、さらには癌細胞などの標的細胞に対する高い特異性を持たせた治療薬としての設計が可能となっている2。

一方で、生体内における自然発生的な融合タンパク質は、染色体転座や遺伝子再構成などの変異によって生じることがある1。 これらはしばしばがんをはじめとする様々な疾患の発症や進展に関与しており、分子標的薬の開発における重要なバイオマーカーや治療標的として研究されている2。

参考文献・出典

  1. NBDC疾患ゲノム用語解説: https://integbio.jp/dbcatalog/hcd/genes/1140 ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5
  2. KEGG MEDICUS: https://www.kegg.jp/dbget-bin/www_bget?gn:T01001 ↩1 ↩2 ↩3 ↩4