HEALTH WORDS / 用語解説
BLT1
BLT1とは、ロイコトリエンB4(LTB4)の主要な高親和性受容体であり、Gタンパク質共役受容体ファミリーに属する膜受容体である。1 2
BLT1は主に白血球の表面に発現しており、特に好中球、マクロファージ、T細胞などの免疫細胞において重要な役割を果たしている。1 3
この受容体はアラキドン酸カスケードの一環として産生される強力な炎症性脂質メディエーターであるロイコトリエンB4と特異的に結合する。2 3
BLT1を介したシグナル伝達は、細胞内へのカルシウムイオンの流入やアクチン重合を誘導し、免疫細胞の走化性(ケモタクシス)や活性酸素の産生、脱顆粒を引き起こす。3
生体防御において白血球を感染巣や炎症部位へと誘導する中心的な分子メカニズムとして機能する一方で、過剰な活性化は組織損傷や慢性炎症を引き起こす原因となる。3
近年の医学および薬学の研究において、BLT1は喘息、関節リウマチ、動脈硬化症などの炎症性疾患や自己免疫疾患の病態形成に関与することが示されている。3
このため、BLT1の働きを阻害する拮抗薬(アンタゴニスト)の開発は、新たな抗炎症薬や免疫抑制薬の創薬ターゲットとして重要な位置を占めている。2 3
遺伝子レベルでは、ヒトにおいてBLT1をコードする遺伝子はゲノム上の特定の位置に存在し、構造や機能の異なるアイソフォームの存在についても研究が進められている。1
参考文献・出典
- NCBI Gene: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/gene/12435 ↩1 ↩2 ↩3
- 国際生化学・分子生物学連合 IUPHAR/BPSガイド: https://www.guidetopharmacology.org/GRAC/ObjectDisplayForward?objectId=2 ↩1 ↩2 ↩3
- PubMed Central: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3096238/ ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6