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HEALTH WORDS / 用語解説

オレキシン産生神経

orexin producing neurons

オレキシン(ヒポクレチン)を産生する神経細胞。ヒポクレチン産生神経やオレキシン神経とも。

脳の視床下部外側野に少数が局在し、そこから小脳を除く脳内のほとんどの領域に軸索を投射している。扁桃体、分界条床核、脳幹などから入力を受ける。12

脳幹のモノアミン作動性神経、コリン作動性神経、視床の室傍核など、覚醒・睡眠機構に関与する部分や、視床下部内の弓状核、腹内側核など摂食行動の制御に関与する部分にとくに強い投射が見られる。3

オレキシン産生神経が欠損すると長時間の覚醒状態を適切に維持できなくなり、逆に、オレキシンを持続的に発現するマウスではノンレム睡眠が覚醒によって分断されてしまう現象が見られる。

ヒスタミン作動性神経と同様にスリープアクティブニューロンから投射を受け、これによって睡眠の開始と維持が行われる。4

他の視床下部の神経細胞よりも一酸化窒素に対して脆弱であり、睡眠不足によって脳内で産生された一酸化窒素はオレキシン産生神経のプロテインジスルフィドイソメラーゼをS-ニトロソ化して不活性化する。これによってオレキシンの折りたたみ不全が亢進され、オレキシン産生神経を変性させることが報告されている。5

参考文献・出典

  1. 視床下部神経ペプチドによる行動発現調節 自然科学研究機構 生理学研究所 細胞生理研究部門 細胞生理研究部門 准教授 山中章弘: http://www.sugitani.u-toyama.ac.jp/sangaku/forum/souyaku27/4.yamanaka.pdf ↩
  2. 中枢性摂食調節機構について 空腹・満腹のメカニズム 太田一樹(管理栄養学科・教授): https://ci.nii.ac.jp/els/contentscinii_20170530175924.pdf?id=ART0009880616 ↩
  3. 新規神経ペプチドの検索とその機能の解析金沢大学大学院医学系研究科 分子神経科学・統合生理学 教授 桜井武: http://www.sugitani.u-toyama.ac.jp/sangaku/forum/souyaku27/6.sakurai.pdf ↩
  4. 国立大学法人 筑波大学 睡眠と覚醒を制御する神経回路を解明 視床下部睡眠中枢と覚醒中枢の神経接続の解明: https://www.tsukuba.ac.jp/wp-content/uploads/180717sakurai-3.pdf ↩
  5. 熊本大学大学院生命科学研究部・薬学教育部 薬物活性学分野 ナルコレプシーの発症機序解明に向けて: http://square.umin.ac.jp/kmyakuri/JN2013.htm ↩