ホームナリンゲニンカルコン

HEALTH WORDS / 用語解説

ナリンゲニンカルコン

ナリンゲニンカルコンとは、柑橘類などの植物に含まれるフラボノイドの一種であり、特にトマトの果皮などに多く蓄積されるカルコン骨格を持つポリフェノール化合物である。1 植物体内においては、フラバノンの生合成経路における中間体として機能し、カルコン異性化酵素の作用によってナリンゲニンへと変換される特徴を持っている。2

ナリンゲニンカルコンは、多様な生理活性を有する機能性成分として注目されており、近年の学術研究によって様々な健康維持効果が報告されている。1 特にアレルギー症状の緩和に関して多くの研究がなされており、肥満細胞からのヒスタミンなどの化学伝達物質の遊離を抑制することで、花粉症やアトピー性皮膚炎などのI型アレルギー反応を軽減する作用が示されている。1 この抗アレルギー作用は、免疫細胞の活性化に関与する特定のシグナル伝達経路を阻害することに起因すると考えられている。1

さらに、ナリンゲニンカルコンには強力な抗酸化作用が備わっており、体内で発生する活性酸素やフリーラジカルを消去し、細胞の酸化ストレスを軽減する効果が期待されている。2 酸化ストレスは動脈硬化やがん、老化などの様々な生活習慣病の発症や進展に関与しているため、これを抑制することは健康の保持に寄与するとみなされている。2 また、糖質や脂質の代謝に対する影響についても解析が進められており、メタボリックシンドロームの予防や改善に向けた応用研究が行われている。1

天然由来の成分であるため、日常的な食事を通じた摂取が可能であるが、市場においては機能性表示食品やサプリメントの素材としても利用されている。1 トマトを原料とした加工品や抽出物にはこの成分が豊富に含まれており、効率的な摂取方法についての研究も継続して実施されている。2

参考文献・出典

  1. J-STAGE: https://www.jstage.jst.go.jp/article/nskkk/58/11/58_11_565/_pdf ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6
  2. J-STAGE: https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakutoseibutsu/48/2/48_2_113/_pdf ↩1 ↩2 ↩3 ↩4