HEALTH WORDS / 用語解説
モノアシルフセロール
Monoacylglycerol
モノアシルフセロールとは、グリセロールの3つの水酸基のうち1つに脂肪酸が1分子エステル結合した脂質の総称であり、モノグリセリドとも呼ばれる化合物である。1
モノアシルフセロールは親水性のグリセロール骨格と疎水性の脂肪酸鎖を同一分子内に併せ持つ両親媒性分子であるため、強い界面活性剤としての性質を示す。2
生物体内においては、トリアシルグリセロールなどの中性脂肪がリパーゼなどの酵素によって加水分解される際の中間体として生じるほか、生合成の過程においても重要な前駆体や代謝物として機能している。1
食事として摂取された脂質は、小腸において胆汁酸や膵液に含まれる酵素の働きによって脂肪酸とモノアシルフセロールへと分解され、腸管上皮細胞へと吸収されやすい状態に変換される。1
小腸上皮細胞に取り込まれたモノアシルフセロールは、再び脂肪酸と結合してトリアシルグリセロールに再合成された後、カイロミクロンというリポタンパク質の構成成分となってリンパ管および血液を介して全身の組織へと運ばれる。2
また、モノアシルフセロールの一種である2-アラキドノイルグリセロールなどは、脳などの神経系や末梢組織においてカンナビノイド受容体に結合し、神経伝達物質の放出調節や様々な生理活性を示すエンドカンナビノイドとしても極めて重要な役割を果たしている。2
産業分野においては、その優れた乳化特性を活かして食品添加物や化粧品、医薬品の分野における乳化剤としても広く利用されており、物質の安定化や製剤の品質保持に貢献している。1
参考文献・出典
- e-ヘルスネット: https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-025.html ↩1 ↩2 ↩3 ↩4
- J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター: https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=201007011929340579 ↩1 ↩2 ↩3