HEALTH WORDS / 用語解説
グリシン
glycine, Gly
側鎖が水素のみの最も単純な構造を持つアミノ酸。示性式は H2NCH2COOH
神経伝達物質としての働きを持つ。抑制性神経伝達物質としてグリシン受容体、興奮性神経伝達物質としてNMDA受容体に作用する。
グリシン作動性神経シナプスにおいては、シナプス後膜に発現するGlyAに結合して神経の興奮性を抑制し、グルタミン酸作動性神経シナプスにおいては、シナプス後膜に発現するNMDA受容体のグリシン結合部位(GlyB)に結合して神経の興奮性を促進する。このようにグリシンは、神経の興奮性に対して抑制と興奮という、相反する作用を持つ。1
経口摂取されたグリシンは、視交叉上核のNMDA受容体の調節を介して深部体温低下させノンレム睡眠量を増加させることが示唆されている。2
参考文献・出典
- 筑波大学 小松紘子 グリシントランスポーター1阻害薬の抗不安作用機 序に関する薬理学的研究: https://tsukuba.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=35024&item_no=1&page_id=13&block_id=83 ↩
- 東京大学学術機関リポジトリ 論文の内容の要旨 アミノ酸グリシンによる睡眠改善効果の作用機序解明 河合信宏: http://repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/dspace/bitstream/2261/58482/1/B17909_abstract.pdf ↩
- KAKEN — 研究課題をさがす | アミノ酸による腸管機能の免疫・薬理学的栄養作用を介したモデュレーション (KAKENHI-PROJECT-11670533): https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-11670533/ ↩
- 秀和システム 生化学若い研究者の会 これだけ!生化学 ↩