HEALTH WORDS / 用語解説
トランスアルドラーゼ
Transaldolase
トランスアルドラーゼとは、ペントースリン酸経路の酸化的相に続く非酸化的相において、糖の炭素骨格の組み換えを触媒する重要な酵素の一つである。1
本酵素は、EC番号 2.2.1.2として登録されているtransferase(転移酵素)であり、特にアルデヒド基あるいはケトン基を含まない炭素群の転移を担うリアーゼおよびトランスフェラーゼの一種として分類される。2
ペントースリン酸経路の非酸化的相において、トランスアルドラーゼはセドヘプツロース-7-リン酸とグリセルアルデヒド-3-リン酸の間の可逆的な化学反応を媒介し、果糖-6-リン酸とエリスロース-4-リン酸を生成する。3
この代謝経路における働きにより、解糖系の中間体とペントースリン酸経路の間で糖が相互に変換され、ヌクレオチド合成のためのリボース-5-リン酸の供給や、NADPHの産生バランスの調節に寄与している。4
また、トランスアルドラーゼはトランスケトラーゼとともにペントースリン酸経路の非酸化的部分を構成し、細胞内の炭水化物代謝ネットワークにおいて中心的な役割を果たしている。2
ヒトをはじめとする真核生物から原核生物に至るまで広く保存されているタンパク質であり、遺伝子の変異や欠損はトランスアルドラーゼ欠損症などの先天性代謝異常症を引き起こすことが知られている。3
参考文献・出典
- KEGG PATHWAY: hsa00030: https://www.kegg.jp/pathway/hsa00030 ↩
- RCSB PDB: 1ON3: https://www.rcsb.org/structure/1ON3 ↩1 ↩2
- KEGG ENZYME: 2.2.1.2: https://www.kegg.jp/dbget-bin/www_bget?ec:2.2.1.2 ↩1 ↩2
- 通路データベース - KEGG: https://www.kegg.jp/entry/hsa00030 ↩