HEALTH WORDS / 用語解説
ABCC4
ATP-binding cassette subfamily C member 4
ABCC4とは、ATP-binding cassetteトランスポーターファミリーに属する膜タンパク質であり、MRP4(Multidrug resistance-associated protein 4)としても知られている遺伝子およびタンパク質である1。ヒトではABCC4遺伝子によってコードされており、細胞膜上に局在して様々な基質の輸送に関与している2。
ABCC4は、ATPの加水分解エネルギーを利用して、多様な分子を細胞の内側から外側へ、あるいはその逆方向へ能動輸送する機能を持つトランスポーターである3。その基質には、環状ヌクレオチドであるcAMPやcGMPなどの生理活性物質が含まれており、細胞内シグナル伝達の調節において重要な役割を果たしている2。
また、ABCC4はプロスタグランジンなどの脂質メディエーターや、尿酸、胆汁酸といった内因性物質の輸送も行うことが知られている1。特に腎臓や肝臓などの組織において、これらの物質の排泄や体内動態の制御に寄与している2。
薬理学的な観点において、ABCC4は様々な薬剤の耐性や体内動態に関与するトランスポーターとしても注目されている1。抗がん剤であるヌクレオシドアナログや、抗HIV薬などの抗ウイルス薬、利尿薬など、多岐にわたる医薬品を基質として認識し、細胞外へ排出することで薬剤耐性に寄与する場合がある2。
このようにABCC4は、細胞の恒常性維持から薬物動態、さらには疾患の病態や治療薬の効果にいたるまで、幅広い生理学的・薬理学的プロセスに関与している重要なタンパク質である1。