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免疫性血小板減少性紫斑病(immune thrombocytopenic purpura : ITP)

自己免疫疾患のひとつ。血小板インテグリン自己抗原とする抗血小板抗体ができることによって血小板が破壊され、血小板の数が激減(場合によっては1μLあたり1万〜2万個程度)する疾患。発症率は10万人に約2人で難病に指定されている。免疫性血小板減少症とも。*1*2*3

当初は巨核球が減っていないのに血小板が減り、原因が不明(特発性)であることから特発性血小板減少性紫斑病と呼ばれた。

血小板抗体と結合した血小板網内系(特に脾臓)のマクロファージに捕捉・貪食されることが主な血小板の破壊原因と考えられている。*4

血液中の血小板の数が減るため、容易に出血を起こしやすくなる。皮膚の内出血による数mm程度の紫斑(点状出血)が特徴。

患者はトロンボポエチンが減少していることが知られている。

治療は副腎皮質ステロイド摘脾

*1技術評論社 西村尚子 知っているようで知らない免疫の話 ヒトの免疫はミミズの免疫とどう違う?(2010/8/25)
*2技術評論社 奈良信雄 知りたいサイエンス とっても気になる血液の科学(2010/1/5)
*3特発性血小板減少性紫斑病 (免疫性血小板減少症) - 金沢医科大学病院 - Kanazawa Medical University Hospital -: http://www.kanazawa-med.ac.jp/~hospital/post-39.html
*4大阪市立大学大学院医学研究科・医学部医学科 特発性血小板減少性紫斑病: http://www.med.osaka-cu.ac.jp/labmed/page085.html

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このページの最終更新日時: 2020-02-19 (水) 09:01:58