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HEALTH WORDS / 用語解説

CSF-1

CSF-1とは、日本語でコロニー刺激因子-1とも呼ばれ、マクロファージやその前駆細胞の増殖、分化、生存を調節する重要なサイトカイン(造血因子)の一種である。1 CSF-1はマクロファージコロニー刺激因子(M-CSF)とも称され、単球系細胞の受容体であるCSF-1Rに結合することで、その生理活性を発揮する。2

CSF-1は線維芽細胞や内皮細胞、骨芽細胞など様々な細胞によって産生される糖タンパク質であり、生体内ではホモ二量体として血中を循環するか、細胞膜上に結合した状態で存在している。造血系の制御のみならず、免疫応答、破骨細胞の形成および骨の代謝、さらに妊娠や胎盤の形成といった生殖機能においても極めて重要な役割を担っている。特に破骨細胞の分化と機能発現においては、RANKLと協調して骨吸収を促進することが知られており、骨の恒常性維持に深く関与している。3

基礎医学および臨床医学の領域において、CSF-1とその受容体であるCSF-1Rのシグナル伝達経路の異常は、悪性腫瘍(がん)の進展や転移、炎症性疾患、自己免疫疾患などの病態形成と密接に関連していることが明らかにされている。がん組織においては、腫瘍微小環境に集積する腫瘍関連マクロファージ(TAM)の分化や生存をCSF-1が強く誘導するため、これががんの増殖や血管新生を助長する要因となる。そのため、CSF-1やCSF-1Rを標的とした分子標的薬や中和抗体の開発が進められており、難治性疾患に対する新しい治療法としての臨床応用が期待されている。2

参考文献・出典

  1. 厚生労働省 難病情報センター: https://www.nanbyou.or.jp/entry/5381 ↩
  2. 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構: https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuSearchDetail/ResultDownLoad/400215_245900X1028_2_01 ↩1 ↩2
  3. 国立国会図書館インターネット資料収集事業(WARP) 厚生労働省科研費研究データベース: https://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/11613958 ↩