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HEALTH WORDS / 用語解説

内科的治療

Medical treatment

内科的治療とは、手術を用いる外科的治療に対し、薬物療法、食事療法、運動療法、放射線療法などの保存的治療を用いて疾患の治癒や症状の軽減、健康の回復を図る医療行為の総称である。1

内科的治療の最大の特徴は、身体に対する侵襲(しんしゅう)が比較的少ない点にあり、患者の身体的負担を軽減しながら病態の改善を目指すことができる点にある。2

現代の医療においては、内科的なアプローチと外科的なアプローチは対立するものではなく、それぞれの疾患の進行度や患者の全身状態、生活の質(QOL)を総合的に評価した上で、最適な治療法が選択される。3

例えば、悪性腫瘍の治療領域においては、外科手術が困難な進行例や転移を伴う場合において、化学療法や分子標的薬、免疫療法といった薬物療法が中心的な内科的治療として選択される。4

また、生活習慣病である高血圧症、糖尿病、脂質異常症などにおいても、初期段階や合併症を発症していない時期には、食事の内容を見直す食事療法や有酸素運動を中心とした運動療法、および必要に応じた薬物療法を組み合わせた内科的治療が治療の基盤となる。5

感染症の領域においても、抗菌薬をはじめとする薬物療法は内科的治療の代表的な手法であり、病原体の排除と免疫機能のサポートを目的として厳密な投与計画に基づいて実施される。6

近年の医学および薬学の目覚ましい進歩に伴い、内科的治療の選択肢は飛躍的に拡大しており、従来であれば外科手術を余儀なくされていた疾患に対しても、高精度な薬物療法やカテーテル治療などの非観血的治療によって十分な治療効果が得られるケースが増加している。7

一方で、内科的治療は長期的な服薬管理や生活習慣の改善を継続する必要がある場合が多く、患者自身のアドヒアランス(服薬遵守)が治療成績を大きく左右する要因となるため、医療従事者による継続的な患者教育や服薬指導が極めて重要な役割を果たす。8

このように、内科的治療は単に薬物を投与するだけでなく、患者の生命予後の改善および日常生活動作(ADL)の維持・向上を目的として、多職種連携のもとで総合的かつ継続的に実施される医療の根幹をなすアプローチである。9

参考文献・出典

  1. 厚生労働省 e-HEALTHNET: https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-079.html ↩
  2. 国立がん研究センター がん情報サービス: https://ganjoho.jp/public/dia_tre/treatment/index.html ↩
  3. 厚生労働省 医療法等の一部を改正する法律案: https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/tp/tp0504-1b.html ↩
  4. 国立がん研究センター がん情報サービス: https://ganjoho.jp/public/dia_tre/chemotherapy/index.html ↩
  5. 厚生労働省 e-HEALTHNET: https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-038.html ↩
  6. 国立感染症研究所 感染症情報センター: https://www.niid.go.jp/niid/ja/lab-manual.html ↩
  7. 厚生労働省 科学研究費補助金等データベース: https://mhlw-grants.niph.go.jp/ ↩
  8. 厚生労働省 e-HEALTHNET: https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-080.html ↩
  9. 厚生労働省 チーム医療の推進について: https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2m2k35000000ee79-att/2m2k35000000eeff.pdf ↩