塩化ナトリウム(sodium chloride)

食塩の主成分。塩化Naとも。分子式は NaCl

食品から摂取した塩化ナトリウムは、ミネラルナトリウムとして吸収される。

ナトリウムの推奨摂取量および塩化ナトリウムから摂取できるナトリウム量については「ナトリウム」を参照)

特定の成分から感じる味覚を増強する働きを持つ。

アミノ酸うま味物質、などの味覚強度は、食塩が共存すると著しく増強される。例えば、グルタミン酸ナトリウムMSG)やイノシン酸IMP)のうま味アラニン甘味食塩が 100mM(約 0.6%)付近で最大の増強作用を示すことが報告されており、即席カップうどんではこのような増強効果を利用しておいしさを形成しているものと思われる。*1

体内の塩分ナトリウム)は腎臓糸球体で排泄され、一部が尿細管で適切に再吸収されることによって一定に保たれる。その働きはアルドステロンによって調節される。

塩分の過剰状態は、不要なナトリウムを排出するために血圧を上げることが必要となるため、高血圧などを引き起こし生活習慣病などのリスクを高める。

塩分摂取量が多いとすべてのヒトが高血圧になるわけではなく,腎臓でのナトリウム排泄機能により血圧を上昇させなければ十分にナトリウムが排泄できない場合,高血圧となる.短期間であれば心血管系に大きな問題にはならないが,長期に続くと心負荷,血管病変へとつながり,予後が悪くなる.*2

塩分が過剰な状態において、Rac1?鉱質コルチコイド受容体MR?)の活性化を引き起こして血圧が上昇することが報告されている。

最近、塩分の過剰摂取時に、Rac1?-MR?系の異常活性化により腎臓でのナトリウム排泄が障害され高血圧を生じることを明らかにしました (J Clin Invest 2011)。今回の成果によって、活性化したRac1?MR?に作用することで、塩分過剰な環境におけるMR?の不適切な活性化を引き起こし、血圧が上昇することが明らかになりました。*3

例外的に、一部の部位においては症状の軽減に寄与する場合がある。

慢性的な塩分の過剰摂取により増悪する疾患がある反面、近位尿細管障害を主体とする急性障害の一部に対しては、短期的な塩分負荷が病態の軽減あるいは予防効果をもたらすことも広く示されており、臨床の現場でも実際に使用されております。*4

*1市販うどんつゆの呈味成分の比較: http://ci.nii.ac.jp/naid/110009574194
*2東京大学医学部附属病院 塩分の過剰摂取と高血圧の関係: https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakutoseibutsu/50/4/50_250/_article/-char/ja/
*3研究概要 | 東京大学・先端科学技術研究センター 臨床エピジェネティクス講座: http://www.c-epi.rcast.u-tokyo.ac.jp/research.html
*4塩分負荷が腎臓の近位尿細管細胞のインターフェロンγ誘導性の免疫応答を抑制する 塩分濃度による新しい免疫修飾機構の発見: http://www.tmd.ac.jp/archive-tmdu/kouhou/20170420.pdf

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このページの最終更新日時: 2018-06-20 (水) 06:50:39