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HEALTH WORDS / 用語解説

インジェラ

インジェラとは、東アフリカに位置するエチオピアなどの地域で主食として伝統的に食べられている、発酵させた生地を薄く焼き上げた平らなパンである。1

インジェラは、テフ(Teff)と呼ばれる極小の穀物の種子から作られる粉を主原料とするのが特徴であり、テフには鉄分やカルシウム、食物繊維などの栄養素が豊富に含まれている。2

インジェラを作る伝統的な過程では、テフの粉と水を混ぜ合わせて生地を作り、数日間かけて自然発酵させる。 この発酵のプロセスには多様な微生物が関与しており、乳酸菌や酵母などが増殖することによって生地特有の酸味と気泡が生み出される。

発酵が終わった生地は、テフ特有の栄養価を保持したまま、伝統的な土製の平鍋などを用いて油を敷かずに薄く延やして加熱調理される。

焼き上がったインジェラは、表面に無数の小さな気泡の跡(穴)がスポンジ状に開いた独特の外観を呈し、もちもちとした食感と強い酸味を持つ。

栄養学的な観点から見ると、主原料であるテフはグルテンを含まない穀物であるため、セリアック病やグルテン不耐症を持つ人々にとって小麦の代替食品としての利点を有している。2

また、テフにはタンパク質や必須アミノ酸が比較的バランスよく含まれており、特に植物性の鉄分が豊富であることから、貧血の予防や健康維持の面からも評価されている。2

エチオピアの伝統的な食生活においては、大きなインジェラを大皿の底に敷き、その上に肉料理や豆類、野菜を煮込んだシチュー状の料理であるワットなどを乗せて、手でインジェラをちぎりながら具材を包んで摂取するスタイルが一般的である。

この食べ方により、主食であるインジェラと副菜の栄養素を一度に効率的に摂取することが可能となっている。

近年では、エチオピア国外の移民コミュニティや健康食に関心を持つ人々の間でも、その高い栄養価やグルテンフリーの特性からインジェラおよび原材料であるテフへの注目が高まっている。2

参考文献・出典

  1. 農林水産省: https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/injera_ethiopia.html ↩
  2. 国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所: https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail5147.xcuserdatad/open ↩1 ↩2 ↩3 ↩4