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HEALTH WORDS / 用語解説

消化管障害

Gastrointestinal disorders

消化管障害とは、口腔から肛門に至る一連の消化管において、構造的異常、機能的異常、炎症、腫瘍、血流障害など多彩な原因によって引き起こされる病態の総称である。1

消化管は食道、胃、小腸、大腸などから構成されており、食物の消化、栄養素の吸収、水分の調整、および排泄という極めて重要な生理機能を担っている。2

この消化管の粘膜や筋層などに何らかの障害が発生すると、腹痛、吐き気、嘔吐、下痢、便秘、消化管出血といった多様な臨床症状が引き起こされることとなる。3

原因は多岐にわたり、ヘリコバクター・ピロリ感染などの細菌やウイルスによる感染症をはじめ、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)などの薬剤性障害、自己免疫疾患に起因する炎症性腸疾患(IBD)、生活習慣やストレスが関与する機能性ディスペプシアや過敏性腸症候群(IBS)などが含まれる。4

特に薬物療法や放射線療法に伴う消化管障害は、癌治療などの医療行為において患者のQOL(生活の質)を著しく低下させる要因となるため、早期発見と適切な管理が求められる。5

診断にあたっては、問診および身体診察に加え、上部消化管内視鏡検査、下部消化管内視鏡検査、腹部超音波検査、CT検査などの画像診断、および血液検査や便潜血検査などの臨床検査が組み合わせて実施される。6

治療方針は、個々の疾患の病態や重症度に応じて決定され、薬物療法として制酸剤、粘膜保護剤、止瀉薬、緩下剤、抗菌薬、免疫抑制薬などが用いられるほか、生活習慣の改善や食事療法が並行して行われる。7

参考文献・出典

  1. ICD-11: https://icd.who.int/browse11/l-m/en#/http%3a%2f%2fid.who.int%2ficd%2fentity%2F1343729352 ↩
  2. 厚生労働省 e-ヘルスネット: https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-001.html ↩
  3. MSDマニュアル プロフェッショナル版: https://www.msdmanuals.com/ja-jp/プロフェッショナル/消化器疾患/消化器疾患の症状 ↩
  4. 国立国際医療研究センター 病院: https://www.hosp.ncgm.go.jp/cli/050/index.html ↩
  5. 国立がん研究センター 中央病院: https://www.ncc.go.jp/jp/ncch/clinic/support/support_room/knowledge/gi_symptoms/index.html ↩
  6. 日本消化器病学会: https://www.jsge.or.jp/guideline/disease/index.html ↩
  7. 国立成育医療研究センター: https://www.ncchd.go.jp/hospital/sickness/children/gastroenterology.html ↩