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HEALTH WORDS / 用語解説

栄養素

Nutrient

栄養素とは、生物が生命維持、成長、代謝、身体活動などの生理機能を正常に営むために、外界から摂取し利用する有機化合物および無機物の総称である。1 ヒトをはじめとする哺乳類などの生物は、体外から適切な栄養素を摂取しなければ、生命活動を維持することができない。2

栄養素は、その化学的性質や生体内での主な役割に基づいて、三大栄養素または多量栄養素と呼ばれる炭水化物、脂質、蛋白質に分類される。1 これらにビタミンとミネラルを加えたものは一般に五大栄養素と称され、近年の栄養学においては食物繊維なども含めた多様な栄養素の重要性が広く認識されている。2

炭水化物は、単糖類を構成単位とする有機化合物であり、生体における即効性の高いエネルギー源として利用されるほか、核酸の構成成分や細胞表層での情報伝達に関与する糖鎖の形成にも寄与している。1 脂質は、水に不溶で有機溶媒に溶ける性質を持つ化合物群であり、グリセリンと脂肪酸のエステルである中性脂肪を中心に、細胞膜の主要な構成成分であるリン脂質やステロイドなどが含まれる。1 脂質は単位重量あたりのエネルギー量が最も多く、長期的なエネルギー貯蔵物質として機能するだけでなく、皮下脂肪として体温保持や内臓の保護、さらには脂溶性ビタミンの吸収促進においても重要な役割を担う。1

蛋白質は、多数のアミノ酸がペプチド結合によって重合した高分子化合物であり、筋肉、皮膚、毛髪などの身体組織の構造を支えるだけでなく、酵素、ホルモン、抗体、受容体などとして生体内化学反応の触媒や調節、免疫防衛といった高度な生命維持活動に直接関与している。1 これらの多量栄養素は、生体が活動するためのエネルギー(熱量)を供給する主要な基質となる。1

ビタミンは、生体内では十分な量を合成できないか、あるいは全く合成できないため食事から摂取する必要がある微量有機化合物である。1 ビタミンは水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンに大別され、代謝経路における補酵素として酵素反応を助けたり、抗酸化作用によって細胞を酸化ストレスから保護したりするなど、生理機能の正常な維持に不可欠である。1

ミネラル(無機質)は、生体組織の構成や生理機能の調節に不可欠な元素の総称であり、カルシウム、リン、鉄、ナトリウム、カリウムなどが含まれる。1 ミネラルは骨格や歯の硬組織を形作る材料となるだけでなく、神経伝達、筋肉収縮、体液の浸透圧調整、酸塩基平衡の維持など、生命活動の根幹をなす物理化学的プロセスにおいて極めて重要な役割を果たしている。1

生物が経口摂取した栄養素は、消化管内での消化酵素による加水分解などの分解過程を経て、吸収されやすい低分子へと変換される。2 その後、小腸などの消化管粘膜から体内に吸収され、血液循環を介して全身の細胞へと輸送される。2 細胞に取り込まれた栄養素は、異化作用によって化学エネルギーに変換されるか、あるいは同化作用によって生体成分の合成や修復に利用される。((厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年版): https://www

参考文献・出典

  1. 厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年版): https://www.mhlw.go.jp/content/10904700/000586553.pdf ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8 ↩9 ↩10 ↩11
  2. 厚生労働省 e-ヘルスネット: https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-033.html ↩1 ↩2 ↩3 ↩4