HEALTH WORDS / 用語解説
LDL-CHO
LDL-CHO(低密度リポ蛋白コレステロール)とは、肝臓で作られたコレステロールを全身の末梢組織へ運ぶ役割を持つリポ蛋白に含まれるコレステロールの量のことである12。
LDL-CHOは、一般に「悪玉コレステロール」とも称される脂質の一種である12。 その主な生理的機能は、生体膜の構成成分やステロイドホルモン、胆汁酸の原料となるコレステロールを各組織の細胞へ供給することにあるが、血液中において過剰な状態となると様々な病態を引き起こす原因となる13。
血中のLDL-CHO濃度が高値を示す状態は、脂質異常症の主要な診断基準の一つである高LDLコレステロール血症として定義される23。 過剰になったLDL-CHOは血管の内皮細胞の下に侵入し、そこで酸化変性を受けるなどの過程を経てマクロファージに取り込まれ、泡沫細胞へと変化する2。 これが血管壁に蓄積することで粥状硬化(アテローム硬化)が進行し、動脈硬化症を誘発する最大の危険因子の一つとなる12。
動脈硬化が進行すると、血管の狭窄や閉塞を引き起こし、虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)以及脳卒中(脳梗塞など)といった重大な心血管疾患の発症リスクを飛躍的に高めることが知られている13。 そのため、健康診断や人間ドックなどの血液検査における血清総コレステロール値やHDL-CHO値、中性脂肪(トリグリセリド)値と並び、LDL-CHO値の測定と管理は極めて重要な臨床検査項目となっている34。
LDL-CHOの値を上昇させる主な要因としては、飽和脂肪酸やトランス脂肪酸、コレステロールを多く含む食品の過剰摂取といった食生活の乱れ、運動不足、肥満、加齢、遺伝的素因(家族性高コレステロール血症など)が挙げられる12。 一方で、閉経後の女性ホルモンの低下や、甲状腺機能低下症、腎疾患、糖尿病などの基礎疾患も高LDLコレステロール血症を引き起こす二次性要因となることがある3。
高LDLコレステロール血症の治療および予防においては、第一に生活習慣の改善が基本原則となる12。 食生活においては、動物性脂肪に多く含まれる飽和脂肪酸の摂取を控え、食物繊維を多く含む野菜や海藻類、大豆製品などを積極的に摂取することが推奨される13。 また、有酸素運動の継続的な実施による体重の適正化や禁煙も血中脂質の改善に有効である13。
生活習慣の改善だけではLDL-CHO値の十分なコントロールが困難な場合や、冠動脈疾患の既往がある場合、あるいは糖尿病や高血圧などの他の冠動脈疾患危険因子を複数有し総合的な発症リスクが高いと判断される場合には、医師の診断のもとで薬物療法が導入される23。 薬物療法では、肝臓でのコレステロール生合成を阻害して血
参考文献・出典
- e-ヘルスネット: https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-078.html ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8 ↩9
- 国立循環器病研究センター: https://www.ncvc.go.jp/hospital/section/prevention/sickness/hyperlipidemia/ ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8
- 厚生労働省: https://www.mhlw.go.jp/content/001079215.pdf ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8
- 厚生労働省: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/r4-houkoku_00002.html ↩